ワインの分類
⑴醸造法による分類
醸造法の違いにより、大きく4つに分類されます。
①スティルワイン
②スパークリングワイン
③フォーティファイドワイン
④フレーヴァードワイン
①Still wine
ブドウ果汁または粉砕したブドウ果実の発酵させ、二酸化炭素(炭酸ガス)に発泡性を呈しないワイン。一般的にアルコール分は9~15度程度、赤ワイン、ロゼワイン、白ワインがあり、味わいは辛口から甘口まであります。
②Sparkling wine
発泡性を有したワインのことで、日本の酒税法では発泡性を有するものとは、20℃におけるガス圧が49Kpa(キロパスカル)(0.5kgf/cm2、0.48Atm)以上の炭酸ガスを含有する酒類としている。一般的に単にスパークリングワインの通用するのは、ふつう3気圧以上のガス圧をもったものであり、それ以下のガス圧のワインは、弱発泡性ワインに区分している。
弱発泡性ワインにはフランスのPétillant、ドイツのPerlwein、イタリアのFrizzanteなどがあります。
まれに発泡性ワインのことをシャンパンと呼ぶ方がおられますが、発泡性ワイン=シャンパンではありません。
シャンパンは発泡性ワインの一種です。
シャンパンを名乗れるのは、シャンパーニュ地方で造られた発泡性ワインの中で最低アルコール度数11.5%以上、法定熟成期間が最低15ヶ月といったように厳しい基準を満たしたものに限られます。
発泡性ワインは総じてスパークリングワインと呼んでいます。
つまりスパークリングワインをシャンパンと呼ぶことはできませんが、シャンパンをスパークリングワインと呼ぶことができます。
③Fortified wine
醸造工程中に、アルコール分40度以上、ときには80度ぐらいのブランデー、またはアルコールを添加して、ワイン全体のアルコール分を15度~22度程度にまで高め、味にコクをもたせ、ワイン自体の保存性も高めたもの。
代表的なものにスペインのSherry、ポルトガルのPort wine、Madeira、イタリアのMarsalaなどがあります。また、フランスのVDN(Vin doux naturel)、VDL(Vin de liqueur)なども、この分類に入ります
。VDLの中で知名度の高いものにPineau des Charentesがあります。
④Flavored wine
ワインに薬草、果実、甘味料、エッセンスなどを加え、独特な風味を添えたもので、Vermouth、Lillet、Retsina、Sangriaなどがあります。
⑵品質による分類
ワインは基本的には品質によって大きく2つに分類されます。
①日常消費用のテーブルワイン
②ブドウの品種や産地等が指定された、より優れた品質のワイン(指定地域優良ワイン)
①日常消費ワイン
生産量が多く、値段も安く、原産地、ヴィンテージ表記を伴わないワイン。
②ブドウ品種や産地等が指定された優良ワイン
限定生産の優良ワインは、原料ブドウの栽培の段階から、収穫、醸造、熟成と入念に仕上げられ、生産地や生産量、さらに品質についても厳しく規制されているため生産量がより少なく、ワインの選択にあたっては原料ブドウの品種、原産地、ヴィンテージ、醸造元など、ある程度の知識と経験が必要となります。
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