発泡性ワインは、フランスではVin mousseus、Crémant、ドイツではSchaumwein、Sect、イタリアではSpumante、スペインではEspumosoと呼ばれています。
O.I.V.の規定では、スティル・ワインは20℃で二酸化炭素の含有量4g/ℓ未満のワインとし、一方でPétillantは、3g/ℓを超え5g/ℓ以下の二酸化炭素を含有するワインとしている、なお、スパークリングワイン(Vins mousseux)は20℃で3.5bars(少容量瓶では3.0bars)以上の炭酸ガス圧を有するものと定義している。
⑴トラディショナル方式(Méthode traditionnelle=Méthode champenoise=シャンパーニュ方式)
スティル・ワインを瓶に詰め、糖分と酵母を加え、密閉して、瓶内で第二次発酵を起こさせる方式。
フランスのシャンパーニュの他、ドイツではFlaschengärung、イタリアでMetodo classico、スペインではCavaと表記されたものはこの方式で作られています。
⑵シャルマ方式(Méthode charmat)
スティル・ワインを大きなタンクに密閉し、その中で糖分と酵母を加え第二次発酵を起こさせる方式。
密閉タンク方式(Méthode cuvée close)ともいいます。
短期間に製品化できることと、空気に接触しないので、ブドウのアロマを残したい発泡性ワイン(例えばマスカットやリースリングを原料としたもの)を造る場合や、一度に多量に造ることが出来るので、コストを抑えた発泡性ワインを造る場合に広く用いられています。
シャルマは発案者の名前です。
⑶トランスファー方式(Méthode de transfert)
いったん瓶内二次発酵させた二酸化炭素含有のワインを加圧下のタンクに開け、冷却、濾過してから新しいボトルに詰め替える方式。
フランス、アメリカなどで行われている方式。
トラディショナル方式のルミュアージュ(動瓶)とデゴルジュマン(澱抜き)を簡略化したものということです。
⑷その他
①Méthode rurale=Méthode ancestrale
発酵途中のワインを瓶に詰め、王冠などで打栓して、残りの発酵を瓶内で行う方式。
②炭酸ガス注入方式(Gazéifié、Carbonated sparkling wine)
加圧下のタンクにワインを入れ、炭酸ガスを吹き込む方式。
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