①セニエ法(Saigée)
黒ブドウを原料とし、除梗・破砕して果醪をタンクに入れる。
発酵の開始前または醸しの初期に、タンク下部のドレインをあけると、果醪の自重がかかっているため、かなりの量の果汁が流出する。この果汁を発酵させてロゼワインを造る方法。
破砕されてブドウの果皮と果汁が接している時間が②の直接圧搾法より長いため、濃い目のロゼワインとなります。
Saigéeとはフランス語で瀉血=血抜きの意味で、昔は淀んだ血を抜くと健康になるという考えがありました。果醪からピンク色の果汁を抜く工程が、血を抜くように見えることから呼ばれるようになりました。
セニエは赤ワインを醸造する工程でも多く用いられます。
セニエをして果汁を抜くことで、タンクに残った果醪は果皮・種子の比率が高くなり、色合いが濃く、タンニン分の豊富な赤ワインとなります。
②直接圧搾法(Pressurage directプレスラージュ・ディレクト)
黒ブドウを原料として、白ワインと同様にブドウを圧搾してから果汁を発酵させる方法。
破砕、圧搾する際に、果皮から若干のアントシアニン色素が果汁に移るため、ロゼの色合いになります。
ブドウの果皮と果汁が触れている時間が短いため、一般にセニエ法より色合いが薄くなります。
③混醸法
ドイツのロートリングのように、黒と白のブドウを混ぜた状態で発酵させます。
一般的にスパークリングワイン以外は赤ワインと白ワインを混ぜてロゼワインを造ることを禁じている国が多いです。
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